のぼり旗の意外と知られていない数え方
折角のぼり旗を製作するなら、関連する基本的な知識は身につけておきたいものです。
例えばその数え方。
現在のぼり旗を扱っているお店では、一枚二枚と数えて
売っているところがほとんどですが、正式な数え方としては
古くは一旒と書いていちりゅうと数えていました。
旒という字は、訓読みではふきながしと読むことから、
のぼりに付いていた風にたなびく飾りの短冊状の布や
風になびく旗自体を表しています。
平安時代の頃から丈の長い流れ旗で軍を誇示したり、
戦国時代には敵陣と味方の区別をするためにも
のぼり旗は使用されていました。
一瞬にして敵か味方かを判別するぐらい目立つものですので、
現在の広告としての役割りは大きいものです。
旒の字をふきながしと読むことから考えると、鯉のぼりに
ふきながしが付いているのも納得ができます。
鯉のぼりも正式には一旒と数えます。
現在は文化財などで使用されているのぼり旗の数え方は
一流れと書いてひとながれと読みます。
のぼり旗は竿に通して使用することから一竿と書いて
ひとさおでも間違いではありません。
このように、身近なのぼりでも、案外知らないこともあるものです。
より多くの知識が身につくことで、のぼり旗への認識は
さらに深まるのではないでしょうか。
のぼり旗の裏抜けについて
のぼり旗の制作については、現在ではインクジェットで印刷する方法と
シルクスクリーンで印刷を行う方法に分けることができます。
どちらも一般的には綺麗なのぼり旗を作ることができのですが、
通常のタイプであれば1枚の生地に対して表側に印刷を行う方法です。
したがって、裏側から見た場合では文字が逆に見えることになり、
いわゆる片面印刷を行う方法です。
このような場面では裏抜けという言葉を用いることになり、
裏抜けが弱いタイプの場合ではのぼり旗の裏面を見た場合では
文字が薄くて見えない状態になります。
逆に裏抜けが高い場合でははっきりとした文字を見ることができ、
見栄えを良好にすることができます。
のぼり旗の制作上としては、インクジェットの方法よりも
シルクスクリーンの方が状態が良いものを作ることができることが
基本ですが、実際には印刷に使われているインクの種類などによって
違いが生じてしまう可能性があるので、気になる方は
事前に専門店に確認を取ることが良い方法です。